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歳時記


2008年7月5日

ノカンゾウとヤブカンゾウ
館庭の雑木林(野草保存林)では、ノカンゾウが見ごろです。ノカンゾウはユリ科ワスレグサ(ヘメロカリス)属の多年草で、夏の高原の花として有名なニッコウキスゲと同じ仲間です。市内では、川の土手などに自生しますが、最近は数が少なくなってきています。学名の属名「ヘメロカリス(Hemerocallis)」とは、hemeroは「一日」、calliは「美しい」という意味で、朝に咲いて夕方しぼむ「一日花」です。「ワスレグサ」とは、中国で昔からこの仲間の花を見て憂いを忘れるという故事があることから呼ばれている名です。その名のとおり、蒸し暑い日や、梅雨のうっとうしい日など、濃い緑の中に鮮やかに映えるこの花は、いつまで見ていても飽きません。ただし、花茎に白いアブラムシがたくさん付く性質があるので、苦手な人はちょっと気持ちが悪いかもしれません。それも、自然の姿です。
こちらも今、館庭雑木林で咲いているヤブカンゾウです。ヤブカンゾウもノカンゾウと同じヘメロカリス属の仲間ですが、雄しべや雌しべの一部が花びらに変化して、八重咲きになっています。葉の大きさや草の丈もノカンゾウより大振りです。市内では、川の土手や道路沿いの草むらなどによく咲いています。八重咲きのため、種子ができず、地下の根茎で増えます。有史以前に中国から渡来した植物だと考えられています。