金堀沢遺跡
現在はUR入間豊岡市街地住宅(通称豊岡団地)が建っている場所で、霞川右岸の河岸段丘上に所在した縄文時代早期、前期、中期の集落跡です。この遺跡の早期には、しっかりとした竪穴住居をもたず、露天で火を焚いた跡のファイアーピット1基が発見されています。前期では住居跡を2軒、中期では住居跡を3軒発見しました。
大正期のこの場所には豊岡公会堂が建ち昭和12年には並んで豊岡町役場が建てられました。旧国道16号を挟んで、東側に金堀沢2遺跡が所在しています。遺跡の間が接近しており、集落として関係性をもっていたと考えられます。
金堀沢II遺跡
霞川右岸の台地上で入間市駅に南口近く(入間市駅とまるひろ百貨店の間]に広がる縄文時代中期の集落です。発掘調査によって81軒の住居跡が発見された大規模で中心的な集落跡で、食料の貯蔵穴、バーベキュー跡も発見されました。また、出土遺物として一般的な土器や石器のほかに、特殊な土器である有孔鍔付土器、土偶、ヒスイ製の大珠(ペンダント)があり、いずれも祭祀、呪術的要素を持つものです。
久保遺跡
霞川右岸の舌状台地上に位置し、入間市駅ホームの一部から北側に広がる縄文時代前期、中期の集落跡です。3回にわたる発掘調査によって24軒の住居跡を検出しました。この中で平面形が柄鏡形で、床の一部に石を敷き詰めた敷石住居跡(縄文時代中期末)を1軒発見。この住居跡から三角柱形土製品(三角プリズムの形状の土製品)が出土しました。三角柱形土製品は北陸地方からは多く出土しますが、その他の地域ではほとんど出土しないという珍しいものです。この遺物はなぜ北陸を中心に出土するのか、何に使われるのかが謎の遺物です。
大将陣遺跡
霞川右岸の舌状台地上で、入間市駅北側に位置する、縄文時代、平安時代の遺跡です。一部の発掘調査を実施していますが、まだその全容は明らかとなっていません。調査によって、縄文時代と平安時代の住居跡が発見されました。