石川組製糸・石川家は、家是とされていた「公共事業への尽力や慈善」に積極的に取り組みました。
豊岡町会議員を36年間にわたって務めていた石川幾太郎は、土木・消防・警察等への支援を通し、地域への利益還元を図っています。また、石川家は教育への支援を積極的に行っています。豊岡町立豊岡小学校へ当時大変珍しかった雨天体操場を建築・寄付したこと、入間川町立入間川小学校へ理科室を寄贈したこと、埼玉県立川越蚕糸学校・同盲学校へ多額の寄付を行ったことなどが知られています。
豊岡公会堂建設の際には、幾太郎が公会堂用地を町へと寄付しています。豊岡公会堂についてはこちら。入間川の豊水橋架橋工事の際には585円を寄付し、埼玉県知事より木杯と褒状を授与されています。そのほか、幾太郎は地元の発展に資する寄付を多数行っており、寄付に対する感謝状などがいくつも残っています。日本有数の製糸会社の代表として、積極的な利益還元を図っていたことがうかがえます。
参考文献
入間市博物館アリットや市役所でお買い求めいただけます。在庫切れの場合もありますのでお問合せ下さい。
- 入間市博物館紀要第9号
- 特別展図録 石川組製糸ものがたり