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旧黒須銀行の復元修理工事を行っています

更新日:2025年5月9日

旧黒須銀行の復元修理工事が始まりました -建物の公開を中止しています-

入間市指定文化財「旧黒須銀行」は、深刻な老朽化が進んでおり、一刻も早い復元修理工事が必要な状況でした。
文化財としての価値を次世代に継承するとともに、歴史的建造物を安全安心に活用できるものとするため、2020年から復元修理工事基本設計に着手、2022年に復元修理工事実施設計を完了、2024年11月から現地での本格的な復元修理工事が始まりました。この工事では、耐震補強を施したうえで創建当初の姿に復元し、歴史的価値の継承と「つながり」、「にぎわい」を創出する施設として活用します。

工事の概要

●設計・管理 有限会社歴史環境研究所

●施工 川木建設株式会社

●工事期間 2024年9月25日から2026年6 月30日

●事業費 297,660千円

●修理内容 耐震補強、小谷田瓦の屋根や黒漆喰仕上げの壁、階段などを創建当初に復元

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4月までの工事の状況

仮囲いに復元修理工事の看板を取り付けました。看板には黒須銀行の歩みなども掲示していますので訪れた際にご覧ください。
外看板1  外看板2

工事は外観の腰壁部分の御影石の取り外しを行っています。チゼルという工具を使って一つひとつ慎重に取り外していきます。取り外した石材は元の場所に戻すためナンバリングが施されています。
御影石の取り外し  取り外した御影石

3月までの工事の状況

建物裏側から工事を行い、部材の取り外しが行われています。100年以上前から建物を支えていた部材たちはいたるところに損傷がみられます。そのため、傷んでいる部分は新しいものに代えながら復元していきます。
くろぎん外観 黒須銀行木材  

営業所内部の様子です(左)。工事前に同地点で撮影した写真(右)と比べるとすさまじい変化です。窓ガラス、象徴的だったカウンターが搬出され、床面や腰壁がはがされています。腰壁の場所には、基礎として使われていた石(栃木県で産出される大谷石)が露出しています。
 工事中の営業室 工事前の営業室

2月までの工事の状況

仮囲いが設置され、工事現場らしい外観に。1階の屋根瓦(小谷田瓦)が撤去されました。使用可能なものは復元後再度使用されます。
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撤去した1階の瓦「小谷田瓦」は、明治~昭和初期に名声を博した地元産の高級瓦。今回の復元修理では、昭和時代の改修工事で葺き替えられた2階部分の屋根瓦や破損した瓦など、不足する分についてもできる限り小谷田瓦で葺き直すことを目指しています。市内にあった2か所の瓦工場も廃業から相当な年月が経過し、新しい瓦の入手ができないため、建て替えなどで不要になった小谷田瓦のご寄附を呼びかけたところ、入間市内の出雲祝神社、中野原稲荷の氏子の皆さんのご協力で、小谷田瓦をいただくことができました。埋もれていた瓦の掘り出しからトラックへの積み込みまで、たいへんお世話になり、本当にありがとうございました!
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